こんにちは!パンツです
おうお前ら、本読んでっかー?
履歴書に「趣味:読書」って書きつつ漫画しか読んでないお前! 元気か?
いやまぁ俺は読書=漫画でもいいと思うんだけど、漫画から得られる知識や教訓もそう馬鹿に出来たものでは無いと思ってる系おじさんなんですけれど、実際問題そういうふうには受け止めてもらえない悲しみをはらんでいますよね日本! クソが!
まぁいいやそれは!
俺の好きな伊坂幸太郎作品ベスト10
正直全部甲乙付けがたいというか、序列がついたとしても90点と95点の違いみたいな? そもそも全部高得点なんだけどね!っていうのが前提にあるんですぞ、ってことを予めご理解頂きたい!
1位だけがおすすめとかいうんじゃなくて、全部が良いから! それだけは真実を伝えたかった(TDN並感)
まぁでも、初めて読むとしたら、っていう観点でも考えてみようかな
作中の名言も是非見てもらいたいので、俺のコメントは短文に抑えます(本当はもっと書きたい)
※超注意※
2009年「あるキング」以降の作品はほぼ読めていないので、それ以前の作品からの選出になります。が、読んだとしても変わらないかもしれないなァ!(読みたいんだけど、途中で止められなくなるから困る)
ほないくやで!
第10位:重力ピエロ
【概要】
仙台の街で起こる連続放火事件。放火現場の近くには必ず奇妙なグラフィティアートが描かれていた。過去に辛い記憶を抱える泉水と春の二人の兄弟は、事件に興味を持ち謎解きに乗り出す。グラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎を解き明かしたとき、その先に見えてくるものとは。
出典:Wikipedia
【俺感想】
遺伝子がテーマなので、若干取っ付きが悪いところもある
映画版の出来もそこそこ悪くなかったから、未読なら映画を観てもいいかもね
ただ、普通ならジメジメした暗い雰囲気になりそうなテーマを、むしろさっぱりした印象で読めるってのは流石だ
【名言】
「 理不尽な恐怖を与えないとさ、子供は世の中を舐めるんだよ」
「親が、生まれてくる子供と対面するのに理由なんてないじゃないですか」
「自分が考えているようなことは、別の人間も考えているってことだ」
「ピエロが空中ブランコから飛ぶ時、みんな重力のことを忘れているんだ」
第9位:フィッシュストーリー
【概要】
1975年、「セックス・ピストルズ」がデビューする1年前。日本の売れないパンクバンド「逆鱗」が解散前の最後のレコーディングで演奏した「FISH STORY」という曲が時空を超えて奇跡を起こし、地球を救う。
出典:wikipedia
【俺感想】
短編集なんだけど、やっぱり全体がひとつの作品になってるところが伊坂作品らしい
バタフライエフェクト/カオス理論的な感じもする
【名言】
「人間の悪い部分は動物と異なるところ全部だ」
「おまえが死ねば国民が幸せになるぞ、って保証された時にな、実際、死ねる政治家がどれくらいいるんだよ」
「コンソメ食べたい気分だったんだけど、塩は塩で食べてみるといいもんだね。間違えてもらって、かえって良かったかも」
「大事なのは、職業や肩書きではなくて、準備だ」
第8位:ラッシュライフ
【概要】
若い女性画家。泥棒を生業とする男。父親を自殺で失い神に憧れる青年。不倫相手との再婚を企むカウンセラー。職を失い途方に暮れる男。いくつものストーリーが絡み合い、物語は意外な展開を迎えてゆく。
出典:wikipedia
【俺感想】
こちらも短編集かつリンクしている作品
黒澤が格好良すぎるんじゃぁ~(重力ピエロにも登場してるんだよね!)
【名言】
「人生はきっと誰かにバトンを渡すためにあるんだ。今日の私の一日が、別の人の次の一日に繋がる」
「ようするに、『未来』はそういうものなんだよ。探し出すものなんだ。『未来』は闇雲に歩いていってもやってこない。頭を使って見つけ出さなくてはいけないんだ」
「人生については誰もがアマチュアなんだよ」
「未来は神様のレシピで決まる」
「一生のうち一日だけが自分の担当で、その日は自分が主役になる。そうして翌日には、別の人間が主役を務める。そうだったら愉快だな、と」
第7位:ゴールデンスランバー
【概要】
首相公選制が存在する現代。仙台市では金田首相の凱旋パレードが盛大に行われていた。
元宅配業の青柳雅春は数年前に暴漢に襲われていたアイドル・凛香を仕事中偶然にも助けたことで一躍時の人となり、地元では顔を知らない人がいない有名人。
そんな青柳は数年ぶりに大学時代の親友・森田森吾に呼び出される。森田の様子がおかしいことを訝しむ青柳に、森田は「お前、オズワルドにされるぞ」と告げる。
なんのことか分からない青柳だったが、その直後に首相は暗殺され、警官が2人のところにやってくる。「お前は逃げろ」と促された青柳はその場を逃げ出し車を後にするが、森田は自動車ごと爆殺されてしまう。
その頃、街中では早くも青柳の顔写真や映像がくり返し流され、首相暗殺犯として大々的に報道されていた。青柳は、警察やマスコミを意のままに操作出来る人間が、自分を犯人に仕立て上げようとしていることを思い知らされる。
青柳は様々な人々の力を借りて、逃走につぐ逃走を重ねて、逃げ延びる。出典:wikipedia
【俺感想】
wikiの概要長すぎィ! 力が入るの分からんでも無いけども!
映画版もめちゃ良かったですけど、それでも読んでもらいたい
スケープゴートにされた主人公の逃走劇なんだけど、彼は普通の人間でハイスペックなヒーローじゃない
だからこそ危機に陥った時の強さが光るし、親子の愛や信頼が痛いほど分かるのだ
【名言】
「無様な姿を晒してもいいから、とにかく逃げて、生きろ。人間、生きててなんぼだ」
「思い出っつうのは、だいたい、似たきっかけで復活するんだよ。自分が思い出してれば、相手も思い出してる」
「いいか、俺は信じたいんじゃない。知ってんだよ。俺は知ってんだ。あいつは犯人じゃねえよ」
「びっくりするくらい空が青いと、この地続きのどこかで、戦争が起きてるとか、人が死んでるとか、いじめられてる人がいるとか、そういうことが信じられないですね」
第6位:チルドレン
【概要】
「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むがなぜか憎めない男、陣内。彼を中心にして起こる不思議な事件の数々――。何気ない日常に起こった5つの物語が、一つになったとき、予想もしない奇跡が降り注ぐ。
出典:wikipedia
【俺感想】
俺は陣内のような大人が好きです
粗暴で乱雑で滅茶苦茶なようで、実は本質を見抜いてるなんて渋すぎんよ
まぁ実際に相対する武藤君の気苦労は計り知れないですが!
子供を持つ父親に是非読んでもらいたい作品
【名言】
「パンクロックってのは、立ち向かうことなんだよ」
「世の中にいい親なんていないよ。でも親に影響を受けない子供もいないんじゃないかな」
「子供のことを英語でチャイルドと言うけれど、複数になるとチャイルズじゃなくて、チルドレンだろ。別物になるんだよ」
「大人が恰好良ければ、子供はぐれねえんだよ」
「永瀬なんて、まったく普通じゃねえか。どこも珍しくない」
第5位:グラスホッパー
【概要】
妻を轢き逃げした男に復讐するために職を辞し、裏社会で男の父親が経営する会社に入社した鈴木。ところが、男は自分の目の前で車に轢かれてしまった。業界には「押し屋」と呼ばれる殺し屋がいるという。
命じられるままに押し屋を追った鈴木だが、待っていたのは妻と幼い息子のいる家庭だった。温かい家族に戸惑う鈴木だが、会社からは息子の敵を討たんとする電話がかかってくる。
一方、自殺専門の殺し屋・鯨は過去を清算するために、ナイフ使いの殺し屋・蝉は手柄を立てるべく押し屋を探していた。出典:wikipedia
【俺感想】
様々な「殺し屋」が登場するアウトローなストーリーで、やはり主人公は平凡な人間、鈴木(特殊な背景はあるものの)
キャラクターの魅力が特に溢れている作品で、俺は蝉や槿より岩西が好きだったりします
コミカライズ(魔王JR)に殺し屋たちが出演しており、未読なんですが多方面から評価の高いものになっているようです。映画も観たいんじゃぁ~
【名言】
「動物にね、『どうして生き残ったんですか』って訪ねてみてよ。絶対にこう答えるから。『たまたまこうなった』って」
「人間がいてくれて良かった、なんて誰も思ってねえよ、人間以外はな」
「自殺する奴ってのが大嫌いなんだ。人間だけだぜ、逃げるように死ぬのは。偉そうじゃねえか。どんなに酷い環境に置かれたって、動物は自分からは死のうとしねえよ。自分たちが生き残るために、他の動物がどれだけ犠牲になったか知ってるからだ。人間てのは、傲慢だよ。だからよ、俺は飛ぶんだよ。死ぬのは、そのついでだ。」
「ジャック・クリスピン曰く―『死んでるみたいに生きたくはない』
第4位:アヒルと鴨のコインロッカー
【概要】
椎名は引っ越し先のアパートの隣人・河崎に「本屋で広辞苑を盗まないか」と誘われる。断りきれなかった椎名は本屋から広辞苑を奪う手伝いをさせられてしまう。その計画の後、河崎やペットショップの店長をしている麗子から2年前の話を聞かされることになる。
2年前の物語は琴美、その恋人であるキンレィ・ドルジ(ブータン人)、河崎、麗子を中心に展開する。世間で多発しているペット惨殺事件の犯人たちに出会ったことにより、琴美が目を付けられてしまう。琴美は何度も襲われるが、ドルジや河崎に助けられ、逆に犯人たちを捕まえようとする。
2年前の事件と現在の本屋襲撃が次第につながっていく。出典:wikipedia
【俺感想】
これほどオチで衝撃を受けた作品は無いかもしれない、というぐらいのどんでん返し。「本屋を襲う」という、一見突拍子も無い行動から、まさかの結末が待っています
映画化されると聞いて「大丈夫かな?」って思ってましたが、問題なし。良作でした
・・・でもやっぱり最初は本で読んで欲しいなぁ!
【名言】
「生きるのを楽しむコツは二つだけ。クラクションを鳴らさないことと、細かいことを気にしないこと」
「子供ができてさ、悩んで、死ぬなんて、ダサすぎだよ。というよりもさ、子供が十六の時、君は三十二だよ。それ、すごく恰好良くない?」
「君は、彼らの物語に飛び入り参加している」
「死んでも生まれ変わるだけだって」
第3位:陽気なギャングは地球を回す
【概要】
ロマンはどこだ!?
人間嘘発見機、演説の達人、天才スリ、そして正確な体内時計を持つ女。この4人の天才達は「人を傷付けない」ことをポリシーとする銀行強盗だった。その戦歴は百発百中……のはずが、思わぬところで誤算が生じ、せっかくの「売り上げ」を逃走中の現金輸送車強盗犯に横取りされてしまう事に。そこで彼等は奪還に動こうとする。出典:wikipedia
【俺感】
これまたキャラクター、特に主人公4人+αの魅力がグンバツな作品で、今のところシリーズで3作(3つめは未読・・・)出てますが、ファンキーな面白さです
伊坂作品にはちょっと珍しい「特殊な能力を持った主人公」で他作品と赴きがやや違いますが、タイトルどおりの「陽気な」クライム・ノベルとして完成された作品
映画版のキャスティングも見事、特に佐藤浩市演じる響野のハマリ役ぶりは完璧・・・ただこの映画、余計な恋愛要素が無ければなぁ・・・(遠い目)
【名言】
「サンタクロースの恰好をした男の大半は、サンタクロースじゃない」
「ロマンはどこだ」
「人間に柴犬が殺されるところを見るくらいなら、柴犬に噛み殺される人間を見ているほうがよっぽどいい」
「自分の子供を過大評価するのは人間の欠陥の一つだ」
第2位:オーデュボンの祈り
【概要】
主人公、伊藤のコンビニ強盗から物語は始まる。伊藤は気付くと、見知らぬ島にたどり着いていた。その島は荻島といって、江戸時代以来外界から鎖国をしているという。島には、嘘しか言わない画家や、島の法律として殺人を許された男、未来の見える、人語を操る案山子などがいた。
しかし伊藤が来た翌日、案山子はバラバラにされ、頭を持ち去られて死んでいた。伊藤は「未来がわかる案山子はなぜ自分の死を阻止できなかったか」という疑問を持つ。 住民から聞いた「この島には、大切なものが最初から欠けている」という謎の言い伝え。 案山子の死と言い伝いの真相を追う伊藤の数日間を描く。出典:wikipedia
【俺感想】
コレがデビュー作ってエグくねぇ?という全ての始まりの作品
リアリティとファンタジーの境目が曖昧になるような作風で、喋るカカシ・極悪な警官・寡黙な処刑人など、独特なキャラクターデザインとずっと不思議さが残りつつものめり込んでしまうストーリーテリングに、あからさまな才能を見せ付けられるぜ!(嫉妬もしないレベル)
伊坂作品で最初に読むならコレだと思う
ていうか漫画版もあるんだな!知らなかった(白目)
【名言】
「人生ってのはエスカレーターでさ。自分はとまっていても、いつのまにか進んでるんだ。乗ったときから進んでいる。到着するところは決まっていてさ、勝手にそいつに向かっているんだ。だけど、みんな気がつかねえんだ。自分のいる場所だけはエスカレーターじゃないって思ってんだよ」
「一回しか生きられないんだから、全部を受け入れるしかねえんだ」
「たんぽぽの花が咲くのに価値がなくても、あの花の無邪気な可愛らしさに変わりはありません。人の価値はないでしょうが、それはそれでむきになることでもないでしょう」
「理由になっていない」
第1位:砂漠
【概要】
大学で出会った5人の男女がボウリング、合コン、麻雀、通り魔犯との遭遇、捨てられた犬の救出、超能力対決などを通じて互いの絆を深め、それぞれを成長させてゆく。 自らの未熟さに悩み、過剰さを持て余し、それでも何かを求めて手探りで先へ進もうとする青春時代が爽快に描かれている。
出典:wikipedia
【俺感想】
2位と1位は正直結構悩みましたが、圧倒的な名言の海とも言える砂漠を1位に推したいと思います
まぁ名言もそうなんですけど、主人公たちのキャラクター・伏線の回収・サブキャラの魅力・ストーリーの面白さ、どれを取っても減点するようなところが見当たらん(俺はね!)
主人公・北村をはじめとした5人の大学生の学生生活に沿った話ではあるんだけど、読み進めていくうちに自分も彼らと一緒に大学生活を送ってきたような気分になれます! 俺、高卒だけど! うるせーな! なるんだよ!(迫真)
そのぐらい感情移入するので、ラストの莞爾や学長の台詞には涙を禁じえない
俺は大人になってから読んだけど、これ学生のうちに読むべきだよ! さぁ! いますぐ読もう!(ダイマ)
【名言】
「その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ」
「結局さ、いざという時はやる、なんて豪語している人は、いざという時が来てもやらない」
「そうやって、賢いフリをして、何が楽しいんですか。この国の大半の人間たちはね、馬鹿を見ることを恐れて、何もしないじゃないですか。馬鹿を見ることを死ぬほど恐れてる、馬鹿ばっかりですよ」
「目の前で、子供が泣いてるとしますよね。銃で誰かに撃たれそうだとしますよね。その時に、正義とは何だろう、とか考えててどうするんですか?助けちゃえばいいんですよ」
「俺は恵まれないことには慣れてますけどね、大学に入って、友達に恵まれましたよって、西嶋はずっと言っていた」
「人間にとっての最大の贅沢とは、人間関係における贅沢のことである」
まとめ
ということで俺の中での1位は「砂漠」でした!
最初にも言ったとおり全作品おしなべて素晴らしいんだけど、それでも俺の琴線をいつでも震わせるのはこれだと思います
今の俺からしたらかなり下の世代、大学生活が舞台の青春小説ではありますが、ただの爽やかな青春がうんたら、ってものではない、絶対に! ネタバレし過ぎるの嫌なのであんま書かないけど! でもコレ読んでつまんねーとか言う奴とはきっと仲良くなれないんだと思う(割とマジ)
ていうか白状しますけど、砂漠に関しては名言を書き込んでる間にちょっと泣きそうになりました(照)
いや、もう俺おっさんなんだけどね! でも西嶋がね・・・格好良いんだよ・・・・格好悪いのにね・・・!
まぁ新しいめ(ゆうて5年分以上溜まってますが)の作品も読めたら、もしかしたらこのランキングも更新するかもしれません
が、きっと1位は砂漠のままだと思います
もし伊坂幸太郎未体験の方がおられましたら! まずは上位3冊ぐらいをね! ていうか砂漠をね! 一度読んでみてください、つまらないとは言わせないよ!
ほなまた!
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